- 家づくりについて
位置指定道路とは?
分譲地の物件資料を見ていると、ときどき「位置指定道路」という言葉を目にすることはありませんか?
あまり聞きなじみのない「位置指定道路」。この言葉の意味がよくわからないまま、土地の広さや日当たりなどの条件をみて物件を選ぶことも多いと思います。
しかしながら不動産会社から見ると、この「位置指定道路」も実は土地の状況を表すとても意味のあるものになります。
今回はこの「位置指定道路」について解説してみたいと思います。
■位置指定道路の成り立ち
例えば上の画像は7区画+駐車場(右下)に区画分けされた分譲地ですが、このうち一番左の区画だけ市道に接していて他の土地は市道に接していません。
そのかわり造成地の真ん中に道路を作って、奥の区画まで行けるようにしています。
この真ん中の道路は、行政が作った道路ではなく不動産会社が宅地分譲をするために作った道路になります。
■道路として認めてもらう
この道路を作るにあたり、不動産会社は造成工事の前に行政に申請を出します。
「今度こういう道路を作りますが、道路として必要な幅も側溝もあるし舗装もしますので道路として評価してください」というふうにお願いをするわけです。
そこで行政が判断して、「道路として問題ないので認めますよ」となれば認定がもらえます。
この認定をもらった道路のことを「位置指定道路」といいます。
■位置指定道路は私道
このようにしてできた位置指定道路は、不動産会社が分譲地内に作った道路になるので私道になります。
私有地の道路ということで、県道や市道などと違って行政が管理しない道路です。
■道路に接した土地しか建築できない
土地に建物を建てるときは、必ず行政が認める道路に接していないといけません。
道路に接していない土地に建てようとしても、法的に認められていないので許可が降りません。
位置指定道路は私有地ではありますが行政が認めた道路なので、位置指定道路に接している土地には建物を建てることができます。
■道路の管理は誰がする?
位置指定道路は私有地なので、土地の所有者が道路を管理します。
とはいえ不動産会社がずっと所有しているわけにもいかないため、不動産会社が区画を売るときに位置指定道路も一緒に売ることになります。
つまり家を建てる人は、土地と合わせて道路も買うことになります。
そして買った道路を自分たちで管理してもらいます。
画像の場合では、全部で8区画の人が位置指定道路を使うので、土地の購入者8件で共同管理をすることになります。
■位置指定道路のメリット
位置指定道路は、その成り立ちから行き止まりの道路がほとんどです。
そのため、特定の人しか通らないのでプライベートが守られやすく、子供が道路で遊んでいても公道ほど危険ではありません。(道路の所有者しか通ってはいけないということではありません)
■位置指定道路のデメリット
位置指定道路は私有地になるため、維持管理を自分でしなければなりません。
できたばかりのときはいいですが、いずれ舗装や側溝を直したりする費用の負担が発生します。
以上が「位置指定道路」の説明です。
位置指定道路とはどういうものか、おわかりいただけましたか?
土地を選ぶ際に、検討項目の一つに加えてみてもいいかもしれませんね。
また言葉足らずな説明になっていたら申し訳ないのですが、詳しくは土地を検討するときに不動産屋さんに聞いてみてください。
弊社も宅地分譲をしていますので、弊社分譲地をご検討の際には改めてご説明をさせていただきます。