- 家づくりについて
ワクワクする家をつくる、デザインの話。 vol.6「色」

「色」が住まいに与える影響
色が住環境に与える影響は、体感されている方も多いのではないでしょうか。
明るくポップな色、やわらかな中間色、彩度の高いインパクトある色。色使いを変えるだけで、室内の雰囲気はがらりと変わり、まるで別の空間のように感じられます。
そして色の力は、雰囲気づくりだけにとどまりません。食欲を引き出す色、集中力を高める色など、色は人の心理や行動にも深く影響を与えることが知られています。
試しにAIに聞いてみたところ、こんなふうに整理してくれました。
心理的な影響
色は、「感情」に直接働きかけます。

人は色を目にするだけで、無意識のうちに気分が変化します。広告やインテリアで色が重視されるのは、こういった理由からです。
行動への影響
色は、「行動パターン」にも影響します。

色によって人の動きや選択が変わるのは、マーケティングの世界でも重要なポイントとして活用されています。
生理的な影響
色は、「身体の反応」にも影響します。

これは、脳が色を処理する際の神経反応と深く関係しているといわれています。
文化的な影響
色の意味は文化によって変わることもあります。

同じ色でも、国や地域によって受け取られ方が違う——これはとても興味深いことですね。
「色」というテーマは、学術的に深く掘り下げれば非常に奥が深いのですが、ここでは住まいづくりの実践的なお話に絞っていきたいと思います。
家づくりの色使いの例
グレージュなインテリア

グレージュとは、グレーとベージュをかけ合わせた中間色のことです。
やわらかく穏やかな雰囲気が特徴で、さまざまなアクセントカラーとも相性よく合わせられる万能さも魅力のひとつです。上品にまとめることも、ポップな雰囲気に仕上げることも、アクセントカラー次第でさまざまなスタイルを楽しめます。
また、中間色ならではの特長として、ホコリや汚れが目立ちにくいというのも嬉しいポイントです。
モノトーンなインテリア

モノトーンとは、白・黒・グレーを基調とした、彩度を抑えたインテリアのことです。
生活感を感じさせない、スタイリッシュな空間をつくれるのが魅力です。使う色の数が少ないため失敗しにくく、手軽にセンスのよいインテリアを実現できます。白と黒だけでなく、グレーを取り入れることで、よりやわらかな印象に仕上げることもできます。
他の色使いの例
ブラウンやテラコッタでまとめるアースカラー、北欧インテリアで使われるパステルカラーなど、色使いのバリエーションは無限に広がります。インスタグラムなどを参考にしながら、ご自身にぴったりのインテリアを見つけていただければと思います。
家づくりでの色使いのアイデアとコツ
奥行き感を出したいとき

奥行き感を出すと、室内にメリハリが生まれ、空間がより広く感じられます。手前を明るく、奥を暗くするようにグラデーションをつけた色使いがおすすめです。
例えば、奥の壁を濃いグレー、手前のキッチンの壁を薄いグレーにすると、自然な奥行き感が生まれます。
部屋を広く見せたいとき

壁や天井に白などの明るい膨張色を使うと、空間を広く感じさせることができます。壁や天井の存在感をさりげなく抑える、というイメージです。
板張りの天井やタイルの壁は存在感があり、上手に使うととても魅力的です。
ただし、使いどころによっては圧迫感が出ることもありますので、バランスを意識してご検討ください。
家具や雑貨も含めて「家のデザイン」を考える
家を計画するとき、家具の色まで細かく決めるのはなかなか大変かもしれません。ただ、実際に暮らし始めると、そこには必ず家具や雑貨が加わります。
後から家具が入ってくることをイメージしながら、壁や床の色を決めていくのがおすすめです。家具の色が未定でも、置く場所がある程度決まっていれば、その壁は「背景」として考えると整理しやすくなります。
また、カーテンが付く壁については、柄と柄が重ならないよう注意すると、まとまりのある空間に仕上がります。
ちょっと理屈っぽいお話
色の構成3要素
色を構成する要素は、彩度・明度・色相の3つです。
- 彩度:色の鮮やかさ。モノトーン(白・黒・グレー)からどれだけ離れているか
- 明度:色の明るさ
- 色相:赤・青などの色の方向性
これらの組み合わせで色が決まります。グレージュで例えると、彩度は控えめ、明度はやや明るめ、色相はベージュ方向です。ここから彩度を上げるとベージュに、色相を青方向にするとブルーグレーになります。こう考えると、色の調整がより楽しくなりますね。
補色と類似色
補色とは、簡単にいうと反対の色のことです。赤に対して緑、紫に対して黄色、といった組み合わせになります。印象を力強く引き立てたいときに効果的です。北欧インテリアでポップな雰囲気を出したいときに、ソファやカーテンに補色を取り入れると、空間がいきいきと映えます。
類似色とは、近しい色同士のことです。グリーンに対する黄緑、ベージュに対するブラウンなどがこれにあたります。基本的には、この類似色の組み合わせでインテリアをまとめると、統一感のある落ち着いた空間に仕上げることができます。
「ワクワクする家をつくる、デザインの話」シリーズ、最終回までお読みいただきありがとうございました。
色・素材・収まり——こうした細部へのこだわりの積み重ねが、本当に魅力のある住まいをつくると信じています。
家づくりを進める際に、少しでもお役に立てれば幸いです。