• 家づくりについて
  • 社長ブログ
Posted. 2025.07.15

勉強会「寺子屋」を開催しました

住宅建築の現場から生まれた「寺子屋」勉強会とは

岩村建設では、住宅を建てるに当たって現場での問題点や改善点、またコストなど様々な点について意見交換をして課題解決するための勉強会「寺子屋」を開催しています。
業種ごとに開催するのですが、今年に入って、1回目が水道設備工事、2回目が木工事(大工さん)を対象とした勉強会を開催しました。

一方通行ではない、本当の意味での「意見交換」

一般的な工務店の勉強会というと、どうしても「こうしてください」「ああしてください」という一方的な指示が多くなりがちですよね。でも、岩村建設の「寺子屋」は違います。
私たちは職人さんたちを対等なパートナーとして考えています。だからこそ、岩村建設から課題を出してその解決方法を提案してもらったり、業者さんの方から問題点を指摘してもらったりと、対等に、本当の意味での「意見交換」ができるようコミュニケーションを大切にしています。

実際の「寺子屋」での話し合い内容をご紹介

寺子屋でどんなことを話したのか具体例を一つご紹介したいと思います。

壁の下地補強工事における技術的な課題と解決策

通常、室内の壁は石膏ボードという建材が下地になっています。ただ、この石膏ボードには一つ問題があります。石膏ボードはビスや釘が殆ど効かないのです。
そのため、壁に何か取り付けたいときには補強が必要になります。
例えばエアコンを取り付ける壁や、カーテンを取り付ける壁などには必ず補強材を入れています。

補強方法にはいくつか選択肢があります。
その一つが「Mクロス」というクロス下地用の合板を、石膏ボードの代わりに張るという方法です。通常の石膏ボードの代わりに「Mクロス」を張ることで、ビスが効くようになり、手間を掛けずに壁を補強することができます。

現場で発生した問題と「Mクロス」を使った職人さんとの協力による解決

ところがこの「Mクロス」、石膏ボードの境目のところでクロスが破れてしまうという現象が発生していました。(図1)

「寺子屋」で大工さんたちと相談した結果、以下のように方針が決まりました。

①:部分的な補強の場合
壁の途中に下地補強をするときは「Mクロス」を使わないで、石膏ボードの下に補強材を入れる。(図2)

②:全面補強の場合
壁一面を補強するときのみ「Mクロス」を使っても良い。

①の石膏ボードの下に補強材をいれる方法は昔からやっていた方法なので、特に問題ありません。
実際エアコンやカーテンの下地補強は、石膏ボードの下に入っています。
ただし、②の方法は手間がかかるのも事実です。だからこそ、「Mクロス」も適切に使い分けていきたいと考えています。

お施主様・協力業者・岩村建設の「三方よし」を目指して

このような「寺子屋」勉強会を継続して開催していきたいと考えています。
住宅品質が向上し、生産性が高まれば、それは最終的にお客様により良い住宅をお届けすることにつながります。また、職人さんたちにとっても働きやすい環境づくりにつながり、そして私たち岩村建設にとっても技術力向上につながる。まさに「三方よし」の取り組みだと思っています。

今回は少し内輪の話になってしまいましたが、岩村建設がどのような想いで家づくりに取り組んでいるかを知っていただけたでしょうか。
これからも謙虚な姿勢で、お客様により良い住宅をお届けできるよう努力してまいります。

  • 石膏ボード
  • 勉強会
  • 下地用合板
  • Mクロス
  • 寺子屋
  • クロス工事