- 家づくりについて
全館空調システムとは?メリット・デメリットと新しい挑戦
全館空調システムとは
全館空調システムとは、建物内全体の空気を一元管理して、部屋ごとではなく建物全体を快適な室内環境に保つ空調システムのことです。
最近は、断熱性能が大きく進化して、高断熱住宅が当たり前になってきています。しかし、高断熱化した住宅でも「夏が意外と暑い」という現象が起きています。
冬場は1階でエアコンの暖房を動かすと2階まで十分温まるのですが、夏は1階でエアコンの冷房を動かしても2階は全然涼しくなりません。
かといって2階は個室が多いので、すべての部屋を涼しくしようとすると各部屋にエアコンを付けないといけなくなり、あまり合理的ではありません。また部屋や廊下ごとに温度差があると、快適に感じられなくなってしまいます。
この課題を解決する方法として、全館空調システムが注目されるようになりました。
空調とはなにか
空調とは簡単に言うと「空気をコントロールすること」です。
このブログでは、「空気」とは温度だけでなく、湿度、ハウスダストなどの汚れも含まれます。そのため、ほとんどの全館空調システムが、24h換気システムとセットになって商品化されています。
その結果、ただ断熱してエアコンで冷暖房するだけでは得られない「きれいな空気」から得られる快適な環境を、家全体に均一に提供にすることができます。

全館空調システムのデメリット
全館空調システムの魅力やメリットを上で述べましたが、反対に私が個人的に気になっている点を上げてみます。
①メンテナンスの課題
給排気の口が増え、床下や屋根裏がダクトでいっぱいになり、メンテナンスが気になります。
②コストの問題
エアコンをただ取り付けるのと比べて、何倍もコストがかかります。
③ニオイの拡散
室内の空気を循環させるため、料理の匂いなども家全体に広がります。
※建前上は、キッチンの匂いはキッチン換気扇で排出する事になっていますが、なかなか理想通りにはいかないものです。
モデルハウスで実験
上記の欠点のうち①と②の問題を解決すべく、ダクトを極力使わない空調システムをモデルハウスで試験的に採用する予定です。
具体的な方法はまだここでは公開できませんが、実現するためにはシステムに使うファンなど、設備の選定が必要です。理想的な設備がなかなか見つからず苦労していますが、お客様に高く評価していただける空調システムを、何とか形にしたいと考えています。
完成したら、ぜひモデルハウスへ体感しに来てください!
モデルハウスについてはこちらのブログ記事へ