- 住宅性能について
高気密住宅のメリットとは
計画換気で快適な空間づくり
2003年に義務化された計画換気。
それ以前は、家の中の空気を強制的に換気する決まりがなかったため、シックハウス症候群と呼ばれる健康被害が発生していました。
その対策として法律で決まったのが、1時間に0.5回以上室内の空気を強制的に換気するというルールです。
今ではこの計画換気が、快適な室内空間づくりには欠かせないものになっていて、より効果的により快適にという方向で進歩を重ねています。
計画換気に欠かせない気密性能
家にすき間が多いと計画通りに換気をしてくれなくなるので計画換気の効果が薄れてしまい、特に熱交換型換気を採用している場合は想定外の場所で結露が発生するなどの問題が起こることがあります。
そのためなるべく気密性能を高くして、計画通りに空気を移動させる必要があります。
ニワトリと卵の話みたいになるのですが、そもそも住宅の性能が上がり気密性がアップしたために、シックハウス症候群が発生し、計画換気の義務化がスタートした経緯があります。
その一方で計画換気をより効果的にするためには、より高気密にすることが重要となっているため、今の家はさらなる高気密化を求められるようになりました。
家のすき間を表すC値
住宅の気密性能を表す数値に、C値というものがあります。
これは建物にすき間がどのくらいあるかを表す数値で、床面積1㎡あたり1cm²の隙間があるとC値=1.0となります。すき間が0.5cm²の場合はC値=0.5となるので、すき間がなくて高気密であるほど数値が小さくなってきます。
つまりC値が小さいほど高気密住宅となるわけです。
高気密を実現するポイント1
この高気密住宅を実現するポイントの1つは設計段階ですき間のないように設計することです。建物にはあちこちにすき間ができそうな場所があるため、その場所を確実に塞いでいく設計でなければ高気密は実現しません。
高気密を実現するポイント2
もう1つのポイントは施工技術になります。
設計上は高気密でも施工が粗いとすき間ができてしまいます。いかに丁寧に施工するかで気密性が違ってくるので、職人さんの腕というのが大切になってきます。
気密性能の基準は?
実は高気密住宅の基準というのは国が定めたものがありません。そのため世間で言われている一般的な話になりますが、C値=1.0を切ると高気密住宅と呼んでいるようです。
弊社では、ここ1~2年で数物件調査しましたところ、概ねC値=0.20となっています。
効果的な計画換気で快適な空間を実現するには気密性能が大切になりますので、建物の性能を評価する際には、C値も気にしてみてください。
以上C値のお話でした。